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FL-SEM
FL-SEM(Fluorescenet Laser / Scanning Electron Microscope、エフ・エル・セム)は、生体試料の蛍光観察を行うレーザ顕微鏡と、その微細構造観察を行う電子顕微鏡、そして画像処理技術を融合させた相関顕微鏡システムです。
システムの最大の特徴は、レーザー顕微鏡で観察していた場所を即座に電子顕微鏡で観察するということが可能な点です。従来、レーザー顕微鏡-電子顕微鏡間の相互観察は、試料の移動や位置合わせを手動で行うことは現実的ではなく、本システムの試料搬送用システムCAT’s(Cooperation Automatic Transport System)と精密ステージにより、FLとSEMの試料位置情報を一元管理することによって、初めて相互観察が実用レベルに達しました。
細胞の生理活動を可視化する蛍光観察と、細胞の微細構造を特定する電子顕微鏡観察により、多次元・高精細なイメージングが可能となります。
FL-SEMの実システム
FL-SEMの実システム詳細
システムはFL、SEM、試料搬送装置、およびそれらを一元管理し高速画像処理するシステムから構成されています
主な仕様
FL(蛍光レーザー顕微鏡)部分 | |
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レーザー波長 | 各光学顕微鏡メーカーのレーザー顕微鏡に対応 |
レーザー出力 | |
レーザー光源 | |
倍率 | |
試料サイズ | |
SEM(走査型電子顕微鏡)部分 | |
エミッター | ZrO/W |
加速電圧 | 1 ∼ 5kV (連続可変) |
分解能 | 10nm |
倍率 | ×50 ∼ ×500,000 |
試料サイズ | 0.5インチ |
ステージ構成 | X-Y-Z-R 自動 |
ステージ精度 | 繰り返し位置決め ±0.1um |
ステージ一検出 | リニアエンコーダ 0.01um |
排気系 | ドライ排気系 |
試料搬送 | 完全自動 |
自動試料搬送装置CAT's | |
完全自動搬送方式 |
アプリケーション
がん診断における蛍光画像の高解像度診断
レーザー顕微鏡単体の場合、対物レンズで数十倍 ∼ 100倍程度の拡大率であり、細胞内器官のどの部分が蛍光染色されているか特定することができませんでした。しかし、数千倍の拡大率をもつSEM観察画像と画像合成することにより、蛍光染色分析をナノメートルオーダーのレベルで解析することが可能となります。
図(左)FL観察像(対物レンズ約60倍)、(中央)SEM観察画像(約3,000倍)、(右)高速画像合成したFL-SEM画像
FL-SEM動作原理
FL-SEMの特徴や原理を、1分程度のCGアニメーションで紹介しています。